健康に過ごすための食べ方4つの軸③~一物全体食~

稲

「まるごと」食べよう

食べものを選ぶときに大切なことのひとつに「生きもの全体」を食べるということがあります。生きているかたちであれ、死んでいるかたちであれ、植物なら芽が出てくる、根っこが生えている、動物なら子どもを産むことができる部分を含んだ「生きもの全体」を食べるという事です。

例えば、玄米は水と光があると芽を出しますが、外側の果皮を削ってしまうとその生命力を失い、芽を出すことはありません。ごぼうなどの野菜も皮、実を丸ごと全て食べてこそ、ごぼうが持っている栄養や力を取り込み生かすことができるのです。

現代は見た目の美しさにとらわれて、皮をむいて水にさらしたりしがちですが、野菜に含まれる栄養素は水溶性の物が多いので、水にさらすことで本来持っている旨みや香り、甘みまで流してしまうことになるのです。

「重ね煮健康料理」では、自然の恵みの食材は皮をむいたり、アクを抜いたりせず、生命まるごと調理します。

「一物全体食」は食物が持つ栄養やエネルギーを余すことなく取り込めるだけでなく、身体の陰陽バランスを整えることにつながります。

また、魚を選ぶ時は、まぐろやぶりなどの大きな魚の一部を切った切り身や、お刺身ではなく、いわしや、あじ、さんまなどの小魚を、頭も骨も身も皮も食べることが「いきものを食べる」ということになります。ちょうど手の平に乗る大きさが目安です。

子魚

ところが、自然界の生き物は放射能や、ダイオキシンなどで汚染されています。そこで食べ方に工夫があります。食物連鎖のしくみで、例えばプランクトンをイワシが食べ、そのイワシをマグロが食べるというようになっていますね。

この時、プランクトンが汚染されていると、イワシはそれをたくさん食べるので、汚染物質がからだのなかにたくさんたまります。そのイワシを今度はマグロがたくさん食べると、最初のプランクトンからみると、格段に汚染物質がからだの中にたまります。これを「生体濃縮」といいます。まぐりよりもいわし、魚や肉よりも、穀物や野菜、海藻を中心に食べることがより安全です。その意味でも、歯の本数でお話した5:2:1の割合は理にかなっています。

小魚

 

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